top of page

一番大切な治療

1988年
1996年
2005年
2012年
1990年
2002年
2006年
2015年
2015年
2018年

抜歯の主原因(全体)と抜歯の主原因別にみた抜歯数(年齢階級別、実数)[2]

この患者さんの年齢はお幾つだと思いますか?

なんと!  90歳 です。

素晴らしいことに、全てご自身の歯が健在です。

そもそも成人の歯の本数は32本あります。

親知らずを抜かすと28本です。
では80歳の時に日本人の口の中には、平均で何本の歯があるでしょうか?

答えは12本です。


すでに半分以上の歯が無くなっている状態です。

分かりやすいイメージで言うと、上顎の歯はすべて失って総入れ歯という事です。
どうでしょうか。
想像できるでしょうか?

患者さんに、この事実をお伝えしなければならない瞬間を私達は多く経験します。

その時の患者さんの反応は…

『えー!本当ですか!?』

『なぜ私が…信じられない!』

という返答が返ってくることが殆どです。

でも、平均的にはこの結果となります。
以下に年齢別の歯の本数の表を記載します。

[1]

いかがでしょうか。

実は、『想像できない』と答える重要なポイントがこの表にあるのです。

そのポイントは40歳までは殆ど歯を失ってないという事です。

40歳位までは歯をほとんど失ってないので、多くの方が歯はそんなに無くならないという認識なのです。
その思いは当然だと思います。

ここに興味深い統計データーがあります。

年齢別に抜歯の原因を左の表を参考に見てみると…

歯が抜かれる原因の第一位は、歯周病(42%)で、以下「むし歯」(32%)、「その他」(13%)、「破折」(11%)、「矯正」(1%)の順でした。

このうち「その他」は大半が智歯(親知らず)の抜歯で比較的若い時期に抜歯されます。

また「破折」の多くは、外傷など物理的に非日常的な大きな力が作用したものではなく、無髄歯(神経をとった歯)と考えられるので、原因はむし歯由来」とみなすことができます。
抜歯原因を年齢階級別に見ますと、「歯周病」と「破折」による抜歯は中高年から
失う本数が加速的に増してきます。

平均的な動向からゆくと、

45歳~55歳で3本の歯を失います。
55歳~65歳で5本の歯を失います。
65歳~75歳で8本の歯を失います。

どんどん加速するのです。

そして、自分自身で『歯ってどんどん抜けてしまうんだ!』と実感する頃にはかなり状況が悪くなっているのだと思います。

改めて、90歳でこの口腔内の環境を維持されている患者さんの素晴らしさをご理解頂けましたでしょうか?

では、どうしたら皆さんはこの患者さんのように自身の歯を守れるのでしょうか?

この患者さんは、日々どのようなことをしてきたのでしょう? どんな治療をされたのでしょう?

​詳細を知りたい方は、次のページでお伝え致します。

​参考文献

[1]厚生労働省
平成28年 歯科疾患実態調査結果
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf
[2]安藤雄一, 相田潤, 森田学, 青山旬, 増井峰夫.
永久歯の抜歯原因調査報告書
東京: 8020推進財団; 2005.
http://www.8020zaidan.or.jp/pdf/jigyo/bassi.pdf
bottom of page